例えを「二兎を追う者は一兎を得ず。」と言うが、これがカーオーディオの世界に当てはめると究極の走りと、極上の音楽の両方を手に入れる事は出来ないということになる。 つまりランサーエボリューションやスカイラインGTR、フェアレディーZなどのコンプリートカーやスポーツカーでカーオーディオを楽しむのは邪道という事になるのだろう。
音は静かなセダンかワゴンで楽しめばいいというのが一般的な意見だろう。

しかし、コンプリートカー、スポーツカーユーザーはエンジンやサスペンションにこだわり、感性が鋭い人が多く、オーディオにもこだわってしまう人が多いのも事実です。

 

ピュアディオグループのお店にはコンプリートカーやスポーツカーに乗ったお客様が多くご来店されます。おそらく私(井川)が大のコンプリートカー、スポーツカー好きで自ら走りと音質を極めないと気が済まないこだわりがあるからだと思われます。

実際にお客様とお話ししていても車の話が半分、オーディオの話が半分で時にはお客様とプチドライブに出かけてお互いの車について色々うんちくを語ったりしている。それもあってデモカー兼マイカーは超ド級のスポーツカーを選んでいる。

そもそもコンプリートカーやスポーツカーはは運動性能を上げるために普通の車よりエンジン音が大きいし電気系からはパルスノイズも多い、サスペンションも堅いのでとてもオーディオ向きとは言えません。いつもオーディオを取り付ける時になると「なんでこんなオーディオ向きでない車を選んでしまうのだろう。」と頭を抱える事が多い。結局その頭を抱えて問題をクリアする事がユーザーの方のお車の取付を行う時のノウハウとして役立っている。

 

1999年初代のポルシェのデモカー911カレラを制作した時はエンジン音とパルスノイズと取付スペースの無さに頭を悩ませた。ノイズは車内でヘッドホンステレオを聴くとだいたいどの位置でもノイズが聞こえるレベルだった。それでも試行錯誤の末、ノイズはピタリと止まりました。

エンジンの音もかなりのものでしたが床のデッドニングとリアエンジンのちょうど上ぐらいにウーハーBOXを置くことにより大幅に静かになりました。あまりに静かになりすぎてポルシェらしさが少し欠けたので2003年に二世代目のポルシェデモカー911カレラ4Sではデッドニングの量を少し減らしてエンジンの音とオーディオの音の絶妙なバランスを保っています。

ただ二世代目ではフルタイム4WDでスポーツシャーシーになった為に取り付けスペースや振動の問題がさらに増し、しかも前回には無かったナビゲーションまでプラスしたのでピットマンは頭を抱えていました。結局は全ての問題をクリヤしたのですが、随分勉強になったと思います。

2001年に制作したBMWアルピナV10ではポルシェをはるかに上回るノイズに悩まされました。仕事の合間をぬってピットマン柳井(現在、下関店勤務)がコツコツと3ヶ月ぐらいかけて問題を解決しました。おかげでBMWの5シリーズと3シリーズには随分強い店になりました。

2002年にNSXタイプRを制作した時は、とにかく振動に悩まされました。あまりの振動の為に端子のハンダ付けに亀裂が入り数カ所で接触不良がおこりました。

結局ハンダ付けする相手にわずかにヤスリを入れて密着度をあげてアンプを縦付けする事で問題を解決しました。音質的にはわずかに横置きの方が良かったのですが、全般的にスポーツカーの狭い車内はカチッとしたまとまりのあるサウンド造りに向いていますね。ワゴン・スポーツカー別々なノウハウが必要になると思います。私達は3台の走る実験室を使って多くの音造りのノウハウを蓄積することができました。

 

おかげさまでデモカーのイメージも手伝ってコンプリートカーやスポーツカーのお客様が口コミで次から次にご来店していただけるようになりました。「快適な走りと快適な音楽の両方を手に入れたい。」
それは、感性の優れた人間として当然の欲求ではないでしょうか? だから今のPUREDIOグループのテーマは 『二兎を追う者は二兎を得る』です。