Q 最近のCDデッキは安価な物でも音とびしないのに、何故CD700IIは音飛びしやすいのですか?

A CDを読み込む際、振動やキズなどで必ずエラーが発生します。いわゆる“音とび”です。対策として他社のほとんどがバッファーメモリー(データーを一旦メモリーに蓄える)を使っています。この方式はかなり音質に悪影響を及ぼします。ナカミチはこのバッファーメモリーを使わずに自社開発の独自メカでディスクの回転を安定させ、振動を回避することでエラーの発生を極力抑えています。(ただ欠点としては許容範囲を超える強い振動に対しては音とびします。) 
 このメカのもう一つのメリットはディスククランパーがディスクから分離している為、クランパーから伝わる微振動も伝わりにくいということです。この微振動によってピックアップの補正が頻繁に起こり結果として電圧降下が起き音質が劣化します。他社では対策としてピックアップのレーザー光を強くしていますが、この方式だと音もギラギラして耳障りな感じになります。

Q ボリュームがかなり重たいのですが・・・

A ほとんどのメーカーがマスターボリュームに電子ボリュームを使用していますが、アナログボリュームの方が音質的には有利とされています。(一部例外はあります)CD700IIは、高級ホームオーディオに使用されている大型のアナログボリュームを採用しています。このボリュームは本来ならば50mm位のツマミで回すのですが、それを小型の18mm位のツマミで回すため重たく感じるのです。尚、他社のメカニズムではスペースの都合上、大型の物は搭載できませんが、CD700IIのトラバースメカニズムは小型かつ軽量の為それを可能にしました。

Q ボリュームやフロントパネルが熱くなるのは何故?

A デッキ内部はモーターや半導体、更にフロントパネルの照明などで熱が発生します。
その熱が内部に溜まると半導体が熱ダレを起こして音質も悪化し更には故障の原因にもなってしまいます。それを防ぐにはデッキ本体の天板にスリットを入れて熱を逃がせば良いのですが、上にインダッシュのモニターを付けると塞がってしまう為、全く意味がありません。更に埃も内部に侵入してしまいます。CD700IIではフロントパネルとボリュームのツマミにアルミ・ムク材を使っています。ご存知の通り、アルミには放熱効果がありますから、内部の熱を前面に逃がしてくれます。ですから、多少熱くなってもそれは決して故障ではありません。

Q 高級オーディオに使われている銅メッキシャーシを使わないのは何故?

A 本体のシャーシにメッキ加工を施すと、外部からのノイズの混入等を防ぐ事が出来ます。銅メッキシャーシだと、更に内部のグラウンド電流の流れも良くなります。見た目もゴージャスです。(装着してしまえば関係ありませんが・・・)反面、音に色が付いて妙に明るすぎる音になってしまいます。CD700IIは銅メッキではなくスズメッキを使用しています。その理由は机上の理論だけでは無く、さまざまなメッキ加工を施し試聴を繰り返した結果、スズメッキが音質・ノイズ面で一番良い結果が出た為です。ちなみに、レコーディングスタジオやFM放送局などのプロ用機材には銅メッキシャーシを使っているものはほとんどありません。

Q CDがたまに出てこなくなる時があります。

A 一般的なCDのメカニズムは、上下のローラーを回転させCDを出し入れします。その後CDの回転を安定させる為にクランパーで上からCDの中心部を押さえつけます。CD700IIのメカニズムはCDのエッジ部分のみ両サイドから挟みこんでCDを搬送します。その後マグネットチャッキングメカでCDを押さえます。このメカはCDの内側にきっちりセットされるようにできている為、輸入盤や海外メディアにまれにある”バリ“に引っ掛かってしまう事があります。このバリを削り取れば問題なく使用できます。この欠点さえ除けば、このメカは音質的に大変優れたメカです。このメカの大きな特徴は磁石の磁力を使ってCDを安定させる事です。磁力は放射状に均一に発生する為、CDを押さえる力も均等に伝わります。CDの中心が真円に近い状態で固定される為、CDの回転もブレもなく安定してジッターを低減させ音質が向上します。更にCDの搬送もローラーと違って記録面に直接触れないので、キズや汚れも付きにくくCDにもやさしいメカです。